法人用クレジットカードは会社の設立後にやっておきたい準備の一つです。法人用クレジットカードを持つことで個人用クレジットカードだけでは面倒だった作業が効率化され、結果的にコスト削減につながる可能性があります。
まず法人用クレジットカードの大きなメリットとしては、完全に会社用と個人用のクレジットカードを分けることができるので、法人としての経費を明確に切り分けて確認できます。


次に法人用カードは複数枚作れるため、必要に応じて社員に配布することができます。法人用クレジットカードがない場合、出張費や交際費などの経費は社員が建て替えを行った後に会社の経費で精算する形になりますが、クレジットカードでの決済に一本化することで経理課で発生する精算などに必要な工数を削減することができます。また同時に会社の設備費や電話代等の必要経費の支払いにも法人用クレジットカードを活用すれば、カードの明細を確認するだけでかかった経費を簡単に割り出すことができ、これも経理担当の効率化につながります。

次に、特に小規模な会社で重要なことですが、カードで支払いを行った場合には利用金額の引き落としまで最大90日間の猶予があります。例えば月頭に完了した業務であっても取引先からの支払いは月末になることも多いですが、その間の会社のキャッシュフロー(預金残高)は減ったままでリスクを伴います。クレジットカードで業務に必要な経費を支払っていれば取引先からの支払いを待って引き落としされるため、キャッシュフローの改善に役立ちます。

またカードによってはマイルやポイント還元の優遇、その他付帯サービスがある場合があり、加えて最近ではETCカードの発行も同時に行えるようになっています。社用車等でETCカードを必要とする場面は多いので、カード会社にもよりますが無料で何枚もETCカードをそろえられるのは大きなメリットです。

法人用クレジットカードの特徴

法人用クレジットカードにはクレジットカード会社ごとにいろいろな特色があり、それぞれの特徴をご説明します。なおカードの限度額については審査時に決定されることが多いため、説明は省略します。

JCB法人カード

国内で人気が高く安定しているのがJCBが発行している法人カードです。このカードにはゴールドカードと一般カードの2種類があり、それぞれ年会費は10000円/年、1250円/年となっています。このカードの大きなメリットの一つが、キャッシュバックサービスです。これは前月のカードの利用額に応じて決まったキャッシュバック率から、翌月の利用額の中から交通費、出張旅費に対してキャッシュバックが受けられるサービスで、非常にキャッシュバック率が高くお得となっています。またキャッシュバックではなくポイント還元のコースも選べますので、利用状況に応じて対応が可能です。本カードはETCカードが無料で何枚も作成できるため、社用車の利用が多い場合は便利なカードです。

アメリカンエキスプレス

アメリカンエキスプレスの法人カードには、サービスの充実したゴールドカードと、一般のグリーンカードがあり、それぞれ年会費は26000円/年、12000円/年となっています。ゴールドカードでは海外旅行保険の最高額が1億円に引き上げられ、それ以外にも空港までの送迎定額サービスや、出張の手配などの主に出張時のサービスが多く付帯されています。ポイント還元などはありませんが、アメリカンエキスプレスの持つゴールドカードならではのブランドイメージを得ることができます。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

本カードはプラチナカードということもあり、ゴールドカードよりワンランク上のステータスとサービスを受けられるカードです。通常プラチナカードは年会費が高めですが、セゾンのプラチナカードは20000円/年に抑えられており、プラチナカードの中では所持しやすい部類に入ります。しかしサービス内容はさすがプラチナの充実ぶりで、海外旅行保障は最高1億円まで対応に加え、24時間対応のコンシェルジュサービスや空港ラウンジの無料利用、スポーツ施設の優待などが受けられます。

法人用クレジットカードの審査

法人用クレジットカードは一般的には個人用クレジットカードより審査が厳しいと思われていますが、審査に通るにはいくつかポイントがあります。法人用クレジットカードの審査に重要視されるのは、会社のステータスと会社の代表者個人のステータスです。

会社のステータスについては主に設立年数と経営状況が問題となります。設立年数については当然多ければ多いほどよく、設立1年2年では審査は厳しい部類に入ります。一般的には設立3年目からが審査に通るラインだといわれています。また経営状況については、当然ながらカードの返済能力がなければいけませんので経営が黒字化されているかが重要です。法人用クレジットカードは利用枚数が多くなりがちで一月の利用額が非常に大きくなりますので、それに対する支払能力があるかどうかもポイントになります。

次に会社の代表者個人のステータスですが、これは主に代表者本人がどの程度クレジットカードの利用、返済に信用が置けるかを審査されます。法人クレジットカードを作るまでの段階で個人クレジットカードの利用履歴が悪かったり、返済が滞ったりしている場合には審査が厳しくなりますし、それまでにクレジットカードの審査を何度受けたかもカード会社の履歴で調べられますので重要なポイントです。

当然ブラックリストなどに入っていれば、通る確率はほぼないでしょう。審査に通りやすくするには、代表者個人がステータスの高いゴールドカードやプラチナカードを所持していることが大きなポイントになりますので、法人カードの作成前に個人カードのランクをアップさせておくことが重要になります。